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2017年4月10日 (月)

短編映画「堕ちる」

短編映画「堕ちる」を見て来ました。上映後、監督とライムスター宇多丸さんのトークイベント付き。

村山和也監督(左)と宇多丸さん(右)
▲村山和也監督(左)と宇多丸さん(右)

30分の短編なので、それほど多くの内容は盛り込まれてませんが、面白い作品でした。

特に、アイドルファンの扱いが、年齢や容姿も含めてとてもリアル(ちなみに、一般に思われているよりは年齢層は高いです)。特典会(握手会)で話しかけてくる常連さんとか、推しアイドルを売るにはどういう戦略が必要かと、勝手に戦略を立てるシーンとか、あるある話が満載でした。

ふとした拍子に、地下アイドル「めめたん」にはまってしまった、生真面目な織物職人の耕平さん、ファンと会話から思いついたのでしょう、めめたんの衣装を作ることにします。

NC工作機みたいな織物機に柄をプログラムして生地を織っていきます。会社の機械をこんなことに使っていいのか疑問ですが、まあいいんでしょう。

生地を織るのは得意でも、裁縫はそれほど得意ではないみたいですが、頑張って仕上げます。その衣装、映画館のロビーに飾ってあったのですが写真撮り忘れました。

ところが、めめたんは突然東京でデビューするということで地元を去ってしまいます。

Twitterでは「定期公演中止のお知らせ」が流れます。監督は、アイドルのMVなんかを撮ってる方だそうで、台詞なしに進行させるのがうまい。

地方アイドルが、ちょっと売れて東京に出るのはよくある話ですが、地元のファンを切り捨てるのは良くないんじゃないかなあ、と余計なことを思いました。

ちなみに、めめたんを演じたのが「錦織めぐみ」さん。きれいな衣装っぽい名前です(笑)。丸顔、ショートカット、劇中バイト中は眼鏡をかけていて、なかなかいい感じですね。

トークイベントの最後、客席からの質問で「めめたんの感情が表現されていないのはわざとですか」というのがありました。よく見てますね。確かに、めめたんは大半のシーンでニコニコしているだけ、ちょっと感情が動いても、アイドルとして職業上の表現だったりします。ここはわざとだそうです。

アイドルを扱った映画には、「世界の終わりのいずこねこ」とか「ワンダフルワールドエンド」とか、秀作もあるのですが、いずれも演者側の視点でした。「堕ちる」はファン目線ということで新しいジャンルですね。もう少し掘り下げた長編も見たいと思いました。群像劇なんかもいいんじゃないでしょうか。たとえば、めめたんが故郷を捨てたと知ったTO(トップオタ、一番熱心なファン)がどう行動するか、東京まで追っかけるのか、地元の別のアイドルに乗り換えるのかは興味あります。どちらにしても面白いと思いますし。

ネタバレ、というほどストレートには書きませんけど、以下、結末に触れます。

東京に出るのを機会に、衣装が耕平さんさんのところに返されます。結局、着てないみたいですね。

宇多丸さん「返すのはあり得ない、こっそり捨てたのを見つける方がリアルだ」と言ってました。私もそう思います。

思いが届かなかった耕平さんは、プレゼントした衣装をまとって自殺を図るのですが、紐が切れて失敗、そこを織物会社の社長が見つけます。

最後、妙にちゃらちゃらした服を着た耕平さんが、新しいアイドルを見つめています。ハッピーエンドなんですが、そうじゃないという意見もあるようですね。

宇多丸さんのは「堕ちる、ってそっちか」と半ば笑ってらっしゃいました。

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