IT業界と政治的な発言
レーガン大統領時代、「戦略防衛構想(SDI)」という計画があったことを覚えている人はいるだろうか。
Star Wars計画とも呼ばれたこの案は、大陸間弾道弾を人工衛星からのレーザーで打ち落とという内容も含まれていた。
SDI計画のまっただ中、米国のコンピュータ学会(ACM)の学会誌CACMには、SDI計画がソフトウェア技術的な観点からいかに無謀かということを指摘した論文が掲載された。
論文の内容は、要するに「大規模ソフトウェアの信頼性」ということで、それほど目新しくもなかったが、政府政策に反対する論文ということで話題になった。
ところで、日本でも RF IC タグによるプライバシー侵害が懸念されている。
日本のコンピュータ関連学会でもっとも権威があるのは情報処理学会だと思うが、RF IDについて意見を言ったという話は聞いたことがない。いや、あるかもしれないが覚えていない。
『インターネットは「僕ら」を幸せにしたか?』(マイリスト参照)の著者、森健氏によると「実際にインタビューすると、技術者は問題点をよく分かっている」という。
だったら、もっと発言して欲しいのだが、会社員という立場上なかなかそうもいかないのだろう。残念なことである。
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