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2010年3月21日 (日)

【読書日記】不滅の弔辞(星新一への新井素子の言葉)

30人に対する弔辞を集めた本。
まだ読み始めたばかり。
出版時期の関係で、タモリの赤塚不二夫に対する弔辞は入ってません。
田辺聖子のカモカのおっちゃんへの弔辞も入ってません。
(カモカのおっちゃんは一般人やしね)

新井素子の星新一への弔辞は予想通り泣いた。

ご存じの通り(ご存じない?)高校2年生のとき、「あたしの中の……」で第1回奇想天外SF新人賞佳作入選。
受賞は、周囲の反対に対して、星新一ひとりが絶賛したためと言われています。
参考: http://motoken.na.coocan.jp/profile/senko1.html

弔辞では、「これ、私の自信作です」と持って行った本を読んだ星新一が「あの時、新井素子を推したのは、まあ悪くはなかったな」と言われるのが夢だとありました。
受賞時点で、自分の力不足を痛感していたのは彼女自身なんでしょう。

ちなみに、この時点で執筆中だったのが「チグリスとユーフラテス」。
久々の本格SFで、1999年度第20回日本SF大賞を受賞しています。
いい作品だと思うけど、個人的には「.....絶句」のようなはちゃめちゃ作品の方が好きです。

星新一は「誰にでも書けそうという人もいるが、本当に書ける人がいたら連れてきて欲しい」とどっかで書いていたように思います。
たぶん、彼自身が自分の作品に「誰でも書けそう」と思われていたようで、共感する部分もあったのでしょう。
(実は新井素子も「これならあたしにも書ける」と思って挫折している)

ところで、広末涼子のデビュー当時も「どこにでもいる女の子」という評価がありましたが、「本当にいるなら連れてきて欲しい」と言っていたのは私です。

ここで豆知識。
新井素子の作品タイトルは「...」が多い。
デビュー作は3点リーダーが2つなので点6つ。
これは、原稿用紙2マス分に点が打ってあったためと思われます。
その他の多くの作品は点が3つ。おそらく1マス分なんでしょう。

ところが新井素子の直筆原稿を見ると、2マス分に点々を打つときは、点が5つしかありません。
癖なんでしょう。

新井素子の前期集大成である「.....絶句」は点5つ。
5つの点を2マスに収めるのは結構面倒なはずなのに、出版社(編集者)よく頑張りました。

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