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2010年4月

2010年4月27日 (火)

【読書日記】クラウド時代とクール革命

クラウド時代とクール革命(角川歴彦)角川oneテーマ21

角川グループ会長の著作。
意欲は伝わってくるが、事実から根拠に至る過程の論理が弱い。
根拠のない推測も多い。修辞的な文章が多く、素人くさい。
突然アテナ(ミネルバ)の名前が出てきたりして面食らう。

著者は2014年がメディア大変革の年と予測するが根拠は不明瞭。
おそらくEPIC2014に刺激されたのだと思うが、EPIC2014について言及されていないのは不自然。

まあ、でも、そこそこ面白かった。

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【読書日記】Twitterマーケティング

Twitterマーケティング(山崎富美他著)インプレス
豊富な事例やインタビューは面白いが、マーケティング利用についての考察はありきたり。

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2010年4月24日 (土)

【PC】3.5インチフロッピーディスク

ソニー フロッピー販売終了へ

始めて見たのはソニーSMC-70の製品発表会会場。
当時大学生で、エンジニアの方にいろいろ質問していたら、ディスクを1枚くれた。
後に、SMC-777を買った後輩に上げたのだけど、今思えば残しておいたら良かった。

実は初期のフロッピーディスクは、シャッターを開くための切り欠きと、シャッターを閉じるためのスプリングがついていない。
手で開いてからドライブに挿入する必要があった。

当時はまだディスクメディアも高価だったので、後輩はカッターでケースの一部を切り取って使っていた。

ところで、SMC-777は非常に面白い機種で、ROM BASICを搭載していたものの実はCP/M 1.4互換。
ファイルシステムもシステムコールもCP/Mも互換性がありました。
当時既に、世間はCP/M 2.xに移行していたので、あまり使い途はなかったのですが、一部のマニアはCP/Mのプログラムを動かしていたようです。

ROM BASICはソニーのオリジナル。
DEFFNでの関数定義に再帰呼び出しとローカル変数が使えました。
構文はどことなくLisp風で、ローカル変数の代入はSETQ。
「Lispじゃないんだから、Qは不要だろ」とゼミの仲間と突っ込んでました。

Lispのsetq関数は、第一引数を変数として評価せず変数の名前として扱うのでquoteのqが付きます。
set関数だと、第一引数を評価した結果を変数名と解釈してしまいます。

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2010年4月12日 (月)

【読書日記】天才アラーキー写真ノ方法

酔っぱらいの会話みたいだと思ったら、実際に飲みながら話した内容の書き起こし。
ライターの方も大変だ。
内容は、結構面白かった。

「オレは、構図もバッチリ決めることはできるの、でもわざと外すの」
って、木村伊兵衛みたいなことを言ってみたり、
日付の入るカメラで、日付をデタラメにして撮ってみたり、
なんだかわけの分からないテンションの高さ。
下ネタも多い。

面白かったのだけど、写真を撮るのに役に立たないことだけは確か。
ほんとに面白かった。

2010年4月読了

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2010年4月11日 (日)

【訃報】井上ひさし

井上ひさしと言えば、やっぱり我々の世代は「ひょっこりひょうたん島」

博士が、ひょうたん島が浮かんでいる理由を説明しているシーンをよく覚えています。
キャラクタでは、レギュラーメンバー以外に(ほうきではなく)掃除機に乗っている魔女リカ(マジョリカ)が印象に残ってます。

そのあとは、朝日新聞に連載されていた「偽原始人」
暗号を使ったやりとりも面白かったけど、油断して簡単な暗号を使ってしまうところでドキドキしました(連載だし)。

高校の演劇部の手伝いで照明をやったとき、別の学校の演劇部が上演したのが「11ぴきのねこ」。
一般には馬場のぼるの絵本が有名ですが、井上ひさしのはすごかった。
あそこで仲間を裏切ってしまうのが恐い。

それから「吉里吉里人」
ベストセラーになってから、地方自治体が独立国を名乗るのが流行したんですが「お前ら本読んだんか」と言いたい。
軍備に頼らず独立を維持するにはどうするかという深い話。
現実にはちょっと無理もありそうな話だけど、戦争を放棄したと憲法にうたっている国の政治家にはぜひ読んで欲しい。

印象に残っているのはこれくらいでしょうか。
あと、脚本が間に合わず舞台で頭を下げているニュースを見た。

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2010年4月 4日 (日)

【読書日記】スティーブ・ジョブズ vs ビル・ゲイツ

何かと比較される? スティーブ・ジョブズとビル・ゲイツについての本。

エピソード集として読むと面白い。
一応各カテゴリ毎に勝敗判定をしているのだけど、それ自体はオマケ。

プレゼンの天才と言われるジョブズも、実は入念なリハーサルをしているという事実は重要。
練習なしにうまくできる人はいない。イチローだって人の何倍も練習している。

それにしても、エピソードを知るほどにジョブズは嫌な奴だと思う。
いや、ビル・ゲイツがいい奴だとも思わないけど。

2010年4月読了

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【読書日記】不滅の弔辞(続き)

【読書日記】不滅の弔辞(星新一への新井素子の言葉)の続き

全部読んで、本当に面白いと思う話は意外に少なかった。

まず、生前の活動をあまり知らない人に対しては共感できなかった。

手塚治虫のアニメについては、宮崎駿による強烈な批判を知っているので複雑な感じだった。
もちろんそれによって手塚治虫のマンガについての功績が下がるわけではないと思うし、スタッフの修羅場にかかわらず、24時間テレビ内でに毎年放映されていたアニメは素直に楽しみにしていたのだけど。

井深大に対する江崎玲於奈の弔辞は、「(江崎玲於奈は)今ある製品の改良ではなく、実用化の見込みもない半導体研究をして、同僚は困っていた」という話を聞くと、これまた複雑な感じがする。

まあ、そういう研究者を許容するのがSONYの強さではあるのだろうけど。
(松下幸之助が「うちは東京に大きな研究所を持ってますさかい」という(真偽不詳の)話もあるくらい)

2010年3月読了

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【読書日記】レコーディングダイエット決定版

岡田斗司夫「いつまでもデブと思うなよ」の実質的な改訂版。
同じ理論と体験に基づいているので、基本的な流れは同じ。

「いつデブ」では、そもそもダイエットをする理由は何か、各種ダイエット方の利点と欠点などが含まれる。

一方「決定版」の方は、レコーディングダイエットの詳細について、「いつデブ」出版後のフィードバックを基に大幅に加筆されている。

内容に重複はあるものの、両方読んで損はしないと思う。
(2冊合わせても1,200円だし)

他のダイエット本を読んだことはないけど、非常に理屈っぽくて面白い。

理論的な正確さについてはよく分からない部分も含まれる。
たとえば基礎代謝以下のエネルギー摂取を続けるとどうなるかについては、根拠が明記されていない。
もちろん学術論文ではないので、いちいち出典を書く必要もないと思う。
また根拠はなくても納得できる理由が書いてあるので、書籍の欠点というわけではない。

レコーディングダイエットを読んで思うのは「パフォーマンスチューニング」に共通のプロセスだということ。
これについては別のところで書く予定。

なお、最新の成果については「レコーディング・ダイエット2.0のススメ」をどうぞ。

2010年2月読了

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2010年4月 3日 (土)

【読書日記】岡田斗司夫のひとり夜話

昨年末に出版されたご本人の同人誌。
装丁は、往年のハヤカワSFの感じです。
同タイトルのトークショーから書き起こしたもの。
当たり前ですが、良くも悪くも「トークショー」的。

良いところは、とにかく面白い。流れるように頭に入る。
話したことを文章にして面白くするには相当のテクニックが必要なので、本人の力量を感じます。

悪いところは、「何が書いてあった」と聞かれてうまく答えられない。
ということは、つまりテーマが発散している。
深く掘り下げた話は「別の場所で」ということで、今後の活動に期待大。

2010年1月読了

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